【これを読めば分かる！①】建築一式工事、土木一式工事を解説。資格も紹介

建設業上の業種は２９種類！

建設業許可の業種は現在２９種類あります。
一式工事が２種類、専門工事が２７種類で、あわせて２９種類です。

２つの一式工事が、『建築一式工事』と『土木一式工事』です。

今回は、『建築一式工事』と『土木一式工事』についてくわしく解説します！

一式工事はオールマイティな業種ではない！？

建築一式工事や土木一式工事は「総合工事業」や「一般工事業」などと呼ばれることもあり、
建築一式工事や土木一式工事さえ取っていれば、
どんな建設工事でも請け負えるんでしょ？？と思われがちです。

しかしそれはちがいます！

大規模かつ複雑なため、専門工事のみでは施工が難しく、
総合的なマネージメントが必要な工事が「一式工事」にあたります。

建築一式工事とは、「総合的な企画、指導及び調整のもとに建築物を建設する工事」

土木一式工事とは、「総合的な企画、指導及び調整のもとに土木工作物を建設する工事（補修、改造又は解体する工事 を含む。以下同じ。）」

と定められています。

⇒かんたんにいうと、「元請の立場で」必要な業種ということです。

一括下請負（＝丸投げ）は法律上禁止されているので、下請の立場で一式工事を請け負う、ということは原則ありえません。

建築一式工事や土木一式工事を元請として施主から直接請け負ったあと、必要になるそれぞれの専門工事を自社で施工したり、下請さんへお願いしたりしますね。

具体的に例をあげると
　・「Ａ邸新築工事」をＡさん（施主）から直接請け負う　→建築一式工事
　・新築工事に必要な、内装工事・管工事・電気工事・防水工事などを請け負う　→各専門工事
となります。

各専門工事が５００万円を超える場合、
建築一式工事の許可があるからといって請けることはできません！

それぞれの専門工事を請けるには、それぞれの業種の許可が必要です。

電気工事を請け負うなら、電気工事業の許可
防水工事を請け負うなら、防水工事業の許可　をそれぞれ持っていないといけません。

建築一式工事の許可があっても請け負うことはできません。

このように、建築一式工事や土木一式工事は、
あくまでマネージメントをする元請として一式工事を請け負える、ということです。

オールマイティにこれさえ取っておけばまかなえる、という業種ではないことに注意しましょう。

建築一式工事とは？

建築一式工事とは、「総合的な企画、指導及び調整のもとに建築物を建設する工事」です。

ですので、内部の改修工事やリフォーム工事などを元請として請けて、
電気工事や管工事などを下請に出す、というような場合には建築一式工事の許可は不要です。

なお、建築一式工事だけは、許可が必要になる金額がほかの業種とちがいます。

工事1件の請負金額が1,500万円未満、
または、延べ面積が150平方メートル未満の木造住宅工事
は建築一式工事の許可は不要です！

２９業種の中で建築一式工事のみ、500万円が基準ではないので注意してください。